見えない不安を見える安心に
公共工事を地域に伝えるデザイン

西松JV「鳥屋野・万代・下所島 地下トンネルQ&A BOOK」

  • Design approach
  • Illustration
  • Leaflet
Client 西松・大豊・植木・池井 特定共同企業体
Creative Direction Shutaro Matsuura
Graphic Design Minami Hayashi
Illustration Minami Hayashi
Writing Shutaro Matsuura

新潟市が豪雨時の浸水被害の軽減のため行っている雨水バイパス管工事を伝えるリーフレット「鳥屋野・万代・下所島地下トンネル Q&A BOOK」の制作をU・STYLEにて行いました。

新潟市の鳥屋野・万代・下所島エリアにおいて行われている浸水対策事業「鳥屋野・万代・下所島排水区雨水バイパス管下水道工事」。新潟市が発注者となり、西松・大豊・植木・池井特定共同企業体(西松JV)が施工者として工事を行なっています。

この工事は、地下11〜14メートルの深さに約2.4kmの地下トンネル(雨水バイパス管)を建設し、工事前の19〜30mm/hから50mm/hまで市街地の排水能力を高めることで、豪雨時の都市機能の確保や浸水被害の軽減を実現する工事。シールドマシンによって地中を掘り進めながら壁面をつくりトンネルにしていく「シールド工法」と呼ばれる方法で行なわれ、公道の地下にトンネルが建設されます。

今回のリーフレットは、その地下トンネル工事の背景や目的、地下でどのように工事が行なわれるのかを、地域の人々へ伝えるためのリーフレット。街や生活の安全や安心につながる公共工事ではありますが、住宅や商業施設が多くあるエリアの地下で行なわれる工事でもあり、生活者が不安や心配を抱くことは容易に想像できます。工事をよりよく進めるためにも、地域生活者の理解と安心をつくることが必要です。

今回の工事で、人々の不安や心配を生み出すと考えられる要素のひとつが「見えないこと」。地下で行われる性質上、工事の現場を関係者以外の人々が見ることはできません。見えていれば、工事の様子や進行状況を確認できるため理解もしやすいと考えられますが、見えないことによって「わからない不安」が生まれやすいと考えました。

そこで「見えない工事を見える化する」ことで、地域生活者の「わからない不安」を取り除き、理解や安心をつくるリーフレットの作成を行いました。トンネル内の断面図をイラストマップ化し、どのようなことを、どのような方法で行なっているのかを視覚化した内容とすることで、理解や安心の醸成を図っています。
また、Q&A形式や平易な言葉遣いでの編集、やわらかいイラストを取り入れたデザインによって、子どもから大人まで幅広い人が理解しやすく興味を持てるリーフレットとなることを目指しました。

制作前のフィールドワーク

建設後に行なわれた現場見学会

鳥屋野・万代・下所島排水区雨水バイパス管下水道工事 ウェブサイト

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