農・福・食の「おいしい循環」を伝えるブランドデザイン
C’s kitchen/rucoto
Client | C's kitchen |
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Creative Direction | Shutaro Matsuura |
Graphic Design | Haruka Fujita |
Web Design | Ayaka Noriwa |
食の分野で多様な活動を展開する C’s kitchen のプロジェクト「rucoto」のブランディングデザインおよび、C’s kitchenウェブサイト制作をU・STYLEにて行ないました。
料理人の佐藤千裕さんが主宰するC’s kitchen。生産者の方々と丁寧につながり、食材の持ち味や旬のめぐみを生かした食の発信を行いながら、新潟から地域の食の魅力を伝える活動を積極的に行なっています。
レシピ開発、商品開発、キッチンカー、ケータリング、食育活動など、取り組みの切り口はさまざま。そのひとつ「rucoto」は、農業・福祉・食をつなぎ、活かしあうことで “おいしい循環” を生み出すプロジェクトです。
果樹や野菜を栽培の過程で生まれる規格外品、新潟では「ハネモノ」と呼ばれています。農家1軒あたりからでるハネモノの量は、収穫量の2〜3割にもなるそう。rucotoでは、農家さんが規格品と変わらず大切に育てたハネモノを適正価格で購入し、食材として活かすことで、フードロスを削減しながら持続可能な農業をつくる食の循環を生み出しています。
また、新潟の複数の福祉事業所とパートナーを組み、食材の一次加工などで障がいを持つ方々の能力を活かした事業展開を行なっていることもrucotoの特徴です。仕事を通じて活躍の場を創出し、地域社会の中での循環の輪を広げています。
食べる人となる生活者ももちろん、その循環の輪の一部。そして、それらをつなぐ役割をrucotoが担っています。
rucotoを介した「農福食連携」によって関わるそれぞれが持っているものを活かし合い、新たな価値を生み出し、「Mottainaiをよろこびに変える“おいしい循環”」をつくっています。
▼rucotoの詳細は、クラウドファンディングページにて詳細が記されています。
https://camp-fire.jp/projects/view/60914
U・STYLEでは、rucotoの中心的な商品となる「rucotoジャム」のパッケージデザイン、rucotoを伝えるリーフレット、rucotoロゴのアップデート、C’s kitchenのウェブサイト制作を行いました。
デザインにおけるポイントは、rucotoがもっている芯のあるやさしさと、C’s kitchenの取り組みに共通する世界観の素敵さの両方が、適切に伝わる表現にすること。またパッケージデザインにおいては、多様な方がパッケージング作業に関わるなかで必要以上に難しい作業が必要にならないことや、違いも個性になることを念頭にデザインを行ないました。
rucotoジャム パッケージ
旬の素材を使うため、季節によって種類も色も変わるジャム。さまざまな色や種類に合わせられるよう、8色のラベルを展開しています。また、瓶に貼る円形のシールは、どの向きで貼られてもそれが個性となるようにすることで、より多様な方が関わりやすいデザインとしています。レンコンマークやrucotoの文字がどの向きで貼られても、それが個性となって商品の魅力を高めてくれます。
rucoto リーフレット
rucotoの取り組みの思いや商品展開を伝えるリーフレット。手に取りやすく、商品への同封やイベント・店舗での設置もしやすいサイズです。
rucoto ロゴ
すでにあったレンコンマークのロゴをベースに、rucotoらしさをあらわす手書き書体を組み合わせたロゴ。多様な人々がひとつの円をつくり、やさしく循環することが表現されています。
C’s kitchen ウェブサイト
rucotoを含むC’s kitchenの取り組みを掲載したウェブサイト。季節限定の告知や募集、取り組みの変化などもあるため、必要に応じてC’s kitichenの方々でも簡単に編集できる設計に。また、サイトを編集した際にも世界観に大きな影響が生まれにくいデザインとなっています。
https://cskitchen.shopinfo.jp/
※ 本プロジェクトで使用している写真の多くは、フォトグラファーの内藤雅子さん(https://masakonaito.com)によって撮影されたものをご提供いただいています。