下水道事業の価値と仕組みを
やさしくポジティブに伝えるデザイン

新潟市中部下水処理場 水キレイ工場のおはなし

  • Design approach
  • Booklet
Client フジタJV(フジタ・水倉・国土・永光特定共同企業体)
Creative Direction Kazumi Matsuura
Direction Shutaro Matsuura
Graphic Design Haruka Fujita
Illustration Ayaka Noriwa
Writing Shutaro Matsuura

下水道事業の役割や価値を伝えるとともに、新潟市中部下水処理場に建設される調整池について紹介する冊子『水キレイ工場(と、そこではたらく人々)のおはなし』の制作をU・STYLEにて行いました。

人々の衛生的な生活や自然環境保全を支えている下水道事業。生活排水や雨水などを24時間管理して適切に処理し、水をきれいにして河川へと排水しています。
一方、下水道が当たり前のインフラとなった今日、日常的に目立つ存在ではない下水道事業が果たしている役割や価値、下水処理の仕組みに対して市民の理解は進んでいない状況でした。「汚い」「臭い」などネガティブな印象を持たれることもしばしば。新潟市の下水道部でもPR事業に力を入れて取り組んでいますが、さらなる普及や理解が求められています。
また、新潟市中部下水処理場内では、よりよい下水処理を実現するために、雨水を一時的に貯水するプール(雨天時に一時的に下水を溜めておき、未処理で放流される水を減らすための調整池)の建設が進められていました。長期間にわたって大規模に行われる建設工事にも、下水道事業とあわせて周辺市民の理解が求められます。

上記の背景を踏まえ、下水道事業の役割や価値の理解・普及と、調整池工事への理解・普及を目指すPR冊子の制作が進められました。
冊子制作にあたり、「下水処理場」をキレイな水をつくる「水キレイ工場」とポジティブな言葉に置き換えて定義。水キレイ工場の仕組みや取り組み、そしてそれを支えている人々の思いを、わかりやすくポジティブに伝え、理解や普及とともにイメージの転換につながる冊子となることを目指しました。(「水キレイ工場」は、ヒアリング時に下水道部の方からでてきていた言葉でした)

前半では、新潟市の下水道事業の歴史から、中部下水処理場での微生物による下水処理や汚泥リサイクルの仕組みなどを、そこに関わる人の思いとともに伝えています。

後半では、中部下水処理場内に建設している調整池の機能や役割、建設のポイント、建設に関わる多くの建設業者の方々を紹介しました。

冊子全体を通して、専門的な内容についても平易な言葉で説明し、また、イラストを多く活用しながら視覚的にもわかりやすく楽しく伝えています。

冊子は下水道を学ぶための教材として、新潟市の複数の小学校で配布・活用されています。(フジタJVさまによって小学校へ寄付されました)

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