雪、緩む

  • Monthly message
Date.2022.03.18

– Monthly message –
U・STYLEでは、クライアントの方々へ毎月発送している書類に、時々のメッセージやトピックを同封しています。ここでは、その”Monthly message”を転載してご紹介します。

2か月の入院を終えた母が父と暮らす家に戻ってきて、1週間が経ちました。心不全の再発で回復が思わしくなく、同時に病院の次の行き先に迷う中、私は母の人生の終盤をどう支えるとよいか考えるようになりました。

入院したばかりの頃、何とか元気になってほしいと涙した夜。そこから少しずつあきらめと受け入れに変わっていった過程。
あまり出来の良い娘でない自分が、最後にできることを探していった先に出した答え、それは「家にもどり家族と過ごす時間」を母に用意することでした。

とは言ってもそのための術をもっているわけでなく、「母を家で看取りたい」と、ここ何年かお世話になっている方々や新たな専門家の力を借りることにしました。
ケアマネージャーさん、ヘルパーさん、訪問診療、訪問看護、医療マッサージの方々が、私たちの願いを聞き入れてくれ、雪深い山間の家に戻ってきた母を受け止めてくれました。

帰宅後、数日で食事をとらなくなり、点滴だけを入れながら日々の大半を眠る姿を、娘として静かに受け止められるのは、朝に夕に足を運んでくださる介護と医療の専門家の方々が、私たち家族を支えてくれているからだと感じています。

そんな時間を縫うように親戚や近所の方々が来てくれ、「いっぱい働いたお母さんだったもんねえ」と、優しい誉め言葉をかけてくださいます。時に涙を浮かべ、時にうなずく母を見ながら、閉じた瞼のなかでどんな情景を見ているのだろうと想像します。

雪まじりの風が吹きすさんだ1月が過ぎ、気が付けばかたく積もった雪も緩んできました。窓ガラスの向こうに、冬が去っていく気配を感じる2月の終わりです。

株式会社U・STYLE
代表取締役 松浦和美

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