稲と生き物たちのインタラクティブな関係
– Monthly message –
U・STYLEでは、クライアントの方々へ毎月発送している書類に、時々のメッセージやトピックを同封しています。ここでは、その”Monthly message”を転載してご紹介します。
デザインで里山再生を行う取り組みを始めて4年目、今秋分のお米の収穫が終わりました。
「これって温暖化の影響?」というような、5月の真夏日やスコールのような雨。
稲はそんななかでもすくすく伸びてくれました。
去年から今年にかけて、気づいたことがあります。
トンボやカエルのほかにもたくさんの小さな生き物が田んぼに現れ、よくみると、より小さな生き物を捕食しています。
農薬を使わないのにカメムシなどの害虫が発生しないのは、これら生き物が稲の周りに棲み、その生育と相互に作用しているからなのかもしれません。
人間としての私たちがしていることは、「稲を育てる」というよりも「稲が育つ環境を作る」ことなのかな、と思ったりしています。
来年は棚田での生き物調査を実施し、稲と人間も含めた生き物たちのインタラクティブな関係を考察する予定です。
U・STYLEがデザインというツールをもって、場の再価値化に取り組むようになって10年以上になります。
里山再生では、サーキュラーエコノミーをベースにプロダクトを創出しており、今も新商品の開発プロジェクトを進めています。
デザインの範疇は、視覚的なアプローチやスタイリングにとどまらず、社会の課題解決に向けたプロセス設計にまで及んでいると感じます。
11月5・6日に朱鷺メッセで初開催される「クールジャパンEXPO in NIIGATA」では、私たちのデザインによる里山再生の取り組みを出展ブースで紹介します。よろしかったらご来場・ご高覧ください。
株式会社U・STYLE
代表取締役 松浦 和美